alacantonade

精神分析と映画をめぐる読書案内

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ドミニク・ラファンという女優:クレマンティーヌ・オータン『愛していると伝えて』

*Clémentine Autain : Dites-lui que je l'aime (Grasset, 2019) 1970年代後半から80年代前半にかけて繊細で独特の美貌と強烈な存在感を放ちつつスクリーンの世界を駆け抜け、三十三歳で謎の死を遂げた女優ドミニク・ラファンは、ある世代の若者たち(筆者…

ヘーゲルと映画:アラン・バディウ『諸真理の内在性』

Alain Badiou : L’immanence des vérités L’être et l’événement, 3, Fayard, 2018. 昨年刊行された『諸真理の内在性』の最後から2番目の節において、アラン・バディウはヘーゲルにおける映画の予見、もしくは両者の出会い損ないについて興味ふかい考察をお…