2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧
(承前) パーカー・タイラーのエッセー Charade of Voices のさいごのパートは「アンチクライマックスの声」と題されている。 考察の対象となるのはディズニーの音楽アニメーション「メイク・マイン・ミュージック」シリーズの一篇『くじらのウィリー』。 …
パーカー・タイラーのエッセー Charade of Voices のつづきをよんでいこう。 「Voices that no speakee…」という翻訳不可能な標題の下に論じられるのは、アクセントが異人種であることの符牒として用いられるケース。 『キスメット』のジェームズ・クレイグ…
(承前) 「告げ口屋の声(Tattle-tale voices)」。 女優ベティ・デイヴィスのキャラクターは『人間の絆』におけるヒロインの「声」によって固まった。その whinking, snarking, shrewish tones がデイヴィスをして皮肉屋、the legendary cat of colloquial…
Charade of Voices というエッセーのつづきをよんでいく。 「谷と山と平原からの声」と題されたパートでは、「ヒルビリー、ディープ・サウス、カウボーイ」の類いにカテゴライズされる俳優たちが扱われる。 ウィル・ロジャースやゲイリー・クーパーの「ナチ…
Magic and Myth of The Movies (1947)の巻頭に収められたエッセー Charade of voices をひきつづきよんでいこう。 「習得された英語の話し手」(Voices that learned to speak English)との小見出しの下に論じられるのは1940年代ハリウッドの外国人スターた…
ひきつづき Charade of voices というエッセーをよんでいこう。 「バリモア一族を含め、さいしょに英語を話した声(Voices that first spoke English, including the Barrymore)」というパートにおいては、由緒正しい英語の話し手たちが俎上に載せられる。…
パーカー・タイラーの Magic and Myth of the Movies の巻頭を飾るエッセーは「声たちのまやかし(Charade of Voices)」と題されている。 charade という多義的な語はタイラーの批評の重要なキーワードのひとつ。 このエッセーでタイラーはいわば1940年代の…
『眼に映る世界』のスタンリー・カヴェルが謝辞を捧げている先人の一人にパーカー・タイラーがいる。 昨年刊行された The Rhapsodes : How 1940's Critics Changed American Film Culture (シカゴ大学出版)のデヴィッド・ボードウェルが、アメリカの映画批評…