alacantonade

精神分析と映画をめぐる読書案内

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

マニー・ファーバーを読む(4)

引き続き、「白象の芸術 vs. 白蟻の芸術」を読んでいこう。 さて、映画における白蟻の芸術の事例として三つめに挙げられているのはジョン・フォードの『リバティ・バランスを射った男』におけるジョン・ウェインの演技である。『三つ数えろ』、『Hog Wild』…

マニー・ファーバーを読む(3)

引き続き、「白象の芸術 vs. 白蟻の芸術」を読んでいく。なお、この文章の初出は、Film Culture (Winter 1962)。 前回の引用部分で、映画における白蟻の芸術の事例として二つめに挙がっていたのは、ローレル&ハーディーの映画であった。その部分をあらため…

マニー・ファーバーを読む(2)

さて、「地下の映画」における「トンネル」と「獣道」という二つのイメージは、その5年後の文章「白象の芸術 vs 白蟻の芸術」の中で、「白蟻」という一つのイメージに結びつき、「高くつくだけで何の役にも立たない」「白象(置物)の芸術」に対置されるこ…

マニー・ファーバーを読んでみよう

*Farber on Film : The Complete Film Writings of Manny Farber (The Library of America, 2009) ハリー・アラン・ポテイムキン(1900-33)、オーティス・ファーガスン(1907-43)、ジェイムズ・エイジー(1909-55)、ロバート・ウォーショー(1917-55)。 …